ファミマフードドライブ
フードドライブは、ご家庭にある食べきれない食品を持ち寄り、地域の福祉団体や施設などに寄付する活動。2021年4月に始まった「ファミマフードドライブ」では、ファミリーマート店舗でお客さまがお持ちいただいた食品をお預かりし、自治体やNPOなどの地域のパートナーのご協力のもと、食支援を必要とする方々にお届けしています。
※回収できる食品には、未開封で常温保存が可能なものなど、いくつかの条件があります。
「もったいない」を「ありがとう」に。
地域に支え合いの輪を広げ、食品ロスの削減に貢献。
「ファミマフードドライブ」を始めた経緯を教えてください。
ファミリーマートでは2019年4月から、店舗のイートインスペースを活用して地域の方々の交流を図る「ファミマこども食堂」を展開していました。大きな反響をいただき、地域密着の取り組みとして手ごたえを感じていましたが、間もなくコロナ禍で休止を余儀なくされました。当時、私達だけでなく、全国のこども食堂関係者がもどかしい想いをしていたと思いますが、そうした時期にファミリーマート日進三本木町店(愛知県日進市)のオーナーが地元NPOと協力しフードドライブの取り組みを始めたのです。その後、全国へ広げていくことになりました。
ファミリーマートがフードドライブに関わる意義とは?
寄付をしたい方が、気軽に近くのファミリーマートで取り組みに参加できることです。例えば、公共施設の場合は開館時間や場所が限られますが、ファミリーマートは全国に店舗があり、土日祝日や平日の夜なども気軽にお立ち寄りいただくことができます。その結果として食品の回収量が増え、協力パートナーの皆さまにも喜んでいただけています。
またファミリーマートでの取り組みを通じて、フードドライブという活動そのものを知ったという声を多くいただきます。食の支援策を検討する自治体関係者の方からお問い合わせをいただくことも多く、フードドライブの認知を高める上でも、皆さまの身近な存在であるファミリーマートが取り組む意義は大きいのではないかと思います。
食品を回収するBOXや掲示物には、特別な想いが込められているんですよね。
はい。回収BOXに設置している掲示物のデザインは、当社の衣料品ブランド「コンビニエンスウェア」を共同開発するファッションデザイナー・落合宏理さんにお願いしました。本取り組みの趣旨に強く賛同し、「ファミマを通した、人達の優しさの循環。」というコンセプトをロゴマークなどで表現してくださっています。また、回収BOXには海洋プラスチックごみを原材料の一部に使用しているので、近くで見ると青い縁の部分がまだら模様になっています。「ファミマフードドライブ」を、食品ロスの削減だけでなく、より広い意味でSDGsに資する取り組みにするために、環境に配慮した仕様にしています。
食品を受け取った方々からは、どんな声が寄せられていますか?
企業や各種団体からの寄付ではお米などの生活必需食品が多く集まりますが、家庭からの寄付が中心の「ファミマフードドライブ」ではお菓子が集まりやすく、それがお子さまに好評です。地域の皆さまからの寄付を、その地域で活動するパートナー団体が、その地域で食支援を必要とする方々に届ける。まさに地域に密着した取り組みへと育ちつつあると感じています。
最後に、今後の抱負を。
「ファミマフードドライブ」の実施店舗数は予想を超えるペースで拡大し、2022年8月時点で約1,700店舗で実施しています。また、食品の回収量も、2021年4月開始から2022年2月までに約20トンと非常に多くのご寄付をいただいています。これからも取り組みの趣旨に賛同するファミリーマート店舗と、協力したいと思ってくださる地域の団体さま、双方の想いをしっかりとつなぎながら実施店舗を増やし、より活動の輪を広げていけるよう努めてまいります。
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