トップメッセージ

お客さまと地域からずっと必要とされる企業として

変革を続けていきます

はじめに、今般の新型コロナウイルス感染症拡大により困難な状況にある皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

ファミリーマートは、お客さまにとって安全・安心な売場づくりに努めるとともに、加盟店の皆さまや従業員の安全を十分に確保し、今後の情勢の推移を見守りつつ、地域に寄り添いながら社会的責任を果たしてまいります。

目指すは加盟店と本部の共同成長

 2019年9月、コンビニエンスストア単独の事業体制として新たな一歩を踏み出してから、一年が経過しました。組織体制の再編に留まらず、社会情勢や経営環境も含め、大きな変化を経験した一年だったとあらためて感じています。

 ファミリーマートは設立以来、社名である「ファミリー」に込められた「家族のように」という価値観を大切にしてきました。過去数度の経営統合を経ても社名と店舗ブランドに「ファミリー」を掲げ続ける背景には、一つの商店を切り盛りする家族のように信頼で結ばれ、加盟店と本部ともに持続的成長を実現することを前提とするビジネスモデルこそがコンビニエンスストア事業の基軸にあるべき、という当社の信念があります。

 私はファミリーマートの社長に就任して以来、なるべく多くの時間を割いて各地の店舗を訪問してきました。そこで見えてきたものは、今この瞬間も店頭に立ち、地域のお客さまのために懸命に創意工夫を重ねながらファミリーマートを盛り上げてくださっている加盟店の皆さまの姿でした。加盟店が最高の状態で店舗を運営することができるよう、店舗の機能、商品や情報の質を磨き上げることが本部に与えられた使命なのです。

 加盟店の皆さまの声に耳を傾け、不採算店舗の再生の加速、店舗オペレーション負荷軽減のための新規投資、金融・デジタル戦略などを推進し、2019年11月には「新たな加盟店支援および本部の構造改革」について方針を公表し、加盟店支援制度の拡充を図ると同時に、加盟店が時短営業を希望する場合は、本部と事前協議の上、加盟店の判断により決定できる方式に変更しました。

 また、2020年3月には組織改編を実施し、全国を4地域に区分したエリア本部と、東日本・西日本をそれぞれ管轄する店舗再生本部を設置しました。エリア本部が独自に出店や店舗運営に関する方針を策定し、地域に根差した店づくりを強化することでチェーン全体の収益向上を目指すもので、これまで進めてきた「地域密着」を深化させ、地域の特色を活かした商品の開発など、独自の取り組みもスピーディーに進めていけると考えています。また店舗再生本部では、後継者不在など契約更新が困難となった店舗を直営店として運営することで収益を維持・向上させ、新たな加盟店に経営を引き継いでいく計画です。

急激な環境変化への対応

 これまでの構造改革フェーズから成長戦略へとまさに舵を切る矢先に到来したのが、新型コロナウイルス感染症でした。感染症の拡大は、社会全体にも、当社事業にも大きな影響を及ぼしました。早期から店舗での感染拡大防止策を行うとともに、変化する社会やお客さまニーズへの対応に努めてきましたが、緊急事態宣言が発令されて以降の自粛に伴う人々の生活様式の変化はこれまでとは異なる課題を浮かび上がらせる結果となりました。その対応として、足元では生活必需商品の安定供給や、巣ごもり消費向けの品揃えの拡充および様々な生活応援策を進めながら、その先の成長に向けた戦略を練っています。

 今後も経営環境の変化が加速すると見込まれる中で、ファミリーマートが成長していくためには、新たな課題を整理し、変革し続けていくことが必要であると痛感しています。こうした背景から、伊藤忠商事と当社の経営資源等の相互活用をより一層促進し、 グループ一体となって迅速に意思決定を進めていくことで、ファミリーマートの競争力を高めていくことを目指します。

持続的な成長に向けた足場を築くとき

 国内コンビニエンスストア事業を取り巻く経営環境については、競争の激化や、社会構造の変化を受けた生活様式の多様化、そして労働人口の減少等の影響を受け、従来のビジネスモデルの見直しが求められています。

 私は、こうした変革が求められる時だからこそ、持続的な成長の礎を盤石なものにする必要があると考えています。そこで、サステナビリティに関する各種施策に取り組んできました。

①環境中長期目標「ファミマecoビジョン2050」

温室効果ガスの削減・プラスチック対策・食品ロス削減の3テーマの数値目標を設定しました。

②TCFD(Task Force on Climate-relatedFinancial Disclosures : 気候関連財務情報開示タスクフォース)※への賛同

気候関連のリスクおよび機会が当社事業に与える影響を検証するシナリオ分析を実施しました。

③重要課題(マテリアリティ)の目標・KPI設定

重要課題への取り組みの実効性を高めるため、数値目標等のKPIを設定しました。

④「ファミリーマート 人権方針」の制定

「人権」に関して正しく理解し、行動するための指針として制定しました。

 

 ※G20財務相・中央銀行総裁の要請により、金融安定理事会(FSB: Financial Stability Board)が立ち上げたタスクフォース。

 2017年に気候変動に伴う企業のリスクと機会の情報開示のあり方についての提言を行う最終報告書を提出。

 今後も社会から求められる企業であり続けるため、一層のサステナビリティ活動を推進していきます。

挑戦し続ける組織づくり

 新たな生活様式への転換が叫ばれる中、従来通りのビジネスの延長線上では、激化する競争環境下での生き残りは困難だと考えます。当社の持つ店舗網やインフラ、売場、商品を活かしながら戦い方を変えていく必要があります。

 デジタル戦略の推進を加速するため、直近の2020年9月には、伊藤忠商事(株)や(株)NTTドコモ、(株)サイバーエージェントとの広告事業会社として(株)データ・ワンの設立を発表しました。「FamiPay」等を活用し、日々の店舗運営から得られる購買データをもとに、顧客ごとにターゲティング広告を配信し、商品購買にいたるまでの効果検証をすることが可能となります。これに先立ち、同年6月にはCIO(最高情報責任者)の直轄組織としてDX推進室を設置しました。マーケティングはもちろん、より広い領域におけるデータサイエンスの活用を推し進めます。

 加えて、10月には、CMO(最高マーケティング責任者)を新設しました。ファミリーマートの店舗、商品やデジタルメディア等、お客さまとの様々なタッチポイントにおいて、インパクトあるマーケティングの展開や、店頭とデジタルの両メディアを連動させた販促による店舗送客など、各種施策を強化しながら圧倒的な効果を実現させていくことを目指します。

 本部社員に向けては、常にイノベーション意識を持って業務に臨むことについて、以前より情報発信や直接の意見交換など様々な形式で伝えてきました。当社では従前よりダイバーシティや働き方改革、健康憲章の制定など、人財の能力を最大限に発揮する施策を進めてきましたが、時世に応じた働き方として時差出勤やテレワークの実施など、社員の新しい働き方への挑戦をし続けています。変化に対応しながら挑戦を続けることのできる組織へと生まれ変わるためには、社員一人ひとりが、自ら率先して行動していく企業文化へと変革しなければなりません。

新たな時代へのたゆまぬ変革

私たちは今まさに、社会の中でコンビニエンスストアが果たす役割が大きく変化する局面にいます。来るべき社会の形を予測し、自らのあるべき姿を見定めることも必要ですが、より重要なことは、どのような変化が訪れても迅速に対応できる組織であり続けることだと考えます。

 ファミリーマートは、これまで常に時代を先読みし、世の中の変化を捉えて新しいことに挑戦し続けながら、お客さまにとって、利便性の高い商品・サービスを提供してきました。全国約16,500店舗の加盟店が日々お客さまと接し、営業を続けてくださっている中で、販売の現場から届く声が何よりも貴重な資産です。非公開化後、伊藤忠グループのネットワーク、ノウハウをさらに活用しつつ、これまで以上にこれらの声に耳を傾けながら社会が直面する課題を解決していくことで、お客さま一人ひとりに寄り添い、その生活にずっと必要な存在として成長を続けられると信じています。加盟店と本部が一丸となって、全力で変革を続けてまいります。

 



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