ファミマフードドライブ実施店舗のひとつ「ファミリーマート小平たかの街道店」(東京都小平市)と 同店の協力パートナー「NPO法人カモミール」の取り組みを紹介します。
「ファミリーマート小平たかの街道店」がファミマフードドライブを始めたのは2022年7月のこと。NPO法人カモミールが協力パートナーとなり、小平市で初となるフードドライブを8店舗同時に開始。そのうちのひとつが同店でした。
食品の回収は月に1回、第2水曜日にカモミールのスタッフが車で店舗をまわります。回収した食品はカモミールの事務所で保管し、こども食堂やフードパントリーに活用します。
「今ではスーパーや自治体でもフードドライブを実施していますが、開いている時間に合わせて行かなければなりません。ファミリーマートなら365日24時間受け付け可能です。どなたにとっても利用しやすく、食品を回収する我々にとっても制約がない。これはすごいことです」(カモミール代表・田中貴子さん)
この日、回収に訪れたカモミールのスタッフは、田中代表の中学時代の同級生。月に一度の回収ならば仕事を調整して手伝えると、ボランティアとして活動に参加しています。同店のスタッフとも顔なじみ。ファミマフードドライブを介した食の支援活動は、店舗が回収拠点となることで、「地域をもっと豊かにしたい」「地域に笑顔を増やしたい」、そんな思いをもつお客様と協力パートナーをつなげ地域社会に貢献する取り組みです。
東京都小平市小川町にある「ファミリーマート小平たかの街道店」
寄付受付BOXで受け付けるのは常温保存可能で賞味期限が2ヵ月以上ある未開封の食品
回収に来たカモミールのスタッフが、食品の賞味期限をひとつずつ確認し、持参したかごに入れます
今回寄付受付BOXに入っていたのはこちら。お茶やお菓子、カップ麺など21点です
車に積み込みます。11店舗を2名のスタッフが手分けして回収しています
住宅地にあるため近隣にお住まいのお客様が多く、ファミマフードドライブに協力してくださるのも常連の方々です。お買い物のついでのこともあれば、寄付するためだけにお立ち寄りくださることもあります。スタッフも寄付受付BOXのことを気に掛けており、仕事の合間に受付不可のものが入っていないか確認したり、安全に保管するために寄付品をバックヤードに移したりしています。
店長の百瀬さん
スタッフの橋本さん
ファミマフードドライブを始めたときは寄付が集まるか心配でしたが、食べきれないいただきものを持ってきてくださったり、近隣の大学に通う留学生が自国のお菓子を入れてくれたり、いろいろなものが集まります。回収にいらしたカモミールの方と話していて、お菓子1袋でもめんつゆ1本でも役に立てるとわかってから、私自身も気負わずに寄付できるようになりました。
NPO法人カモミール代表
田中 貴子さん
小平市の職員として20年以上小学校で給食作りに携わってきた経験が、こども食堂にも生かされています。
移動式こども食堂カモミールが初めてお弁当を配布したのは、新型コロナウイルス感染症が流行し、東京都では3回目の緊急事態宣言下にあった2021年5月。「コロナ禍でみんな外出を控えていたときですから『来てもらうのではなく、こちらから会いに行こう』と考え、移動式にしたんです」と代表の田中さんは振り返ります。前職は小学校の給食調理員。現場で「こどもたちと触れ合う中で、不安を抱えていたり、愛情表現の仕方がわからなかったり、こどもたちが抱えている問題を感じることがありました。彼らの救いになりたい。なんとかしたいとずっと思っていました」という田中さんは、自身の思いを成し遂げるべく「今こそ、やりたかったこども食堂に挑戦しよう」と決心し、新しい一歩を踏み出しました。小平の他のこども食堂で1年ほどボランティアをし、運営方法を学んだといいます。
カモミールは現在、食の支援活動として食品を配布するフードパントリーも行っています。きっかけとなったのがファミマフードドライブとの出会いでした。「杉並区のNPO法人に話を聞きに行ったとき、そこがファミマフードドライブの協力パートナーをしていたんです。フードドライブの存在すら知らなかったのですが、これはいい!私もやりたい!と思いました」。すぐに行動に移した田中さんはファミリーマートと連携。2022年7月に8店舗から始まった食品回収は、2026年2月現在、11店舗まで広がっています。現在は、集まった食品を活用したフードパントリーもカモミールの活動のひとつとして年4回ほど開催されています。「物価が上がった影響か回収量は少し減りましたが、それでもたくさんの寄付をいただいています。食品を無駄にしないようにしようという意識を持つ人が増えているのではないでしょうか。いい循環になっていると思います」
ファミマフードドライブの食品で初めて開催したフードパントリーの様子。
缶詰や飲料、レトルト食品が多く集まりました。
食品を無駄にせず、必要としている方に届ける。ファミマフードドライブは食の循環を生み出す仕組みとして活用されています。
移動式
こども食堂
2026年最初の開催となる1月21日のこども食堂は、
会食なしのお弁当配布の日。
献立は、わかめご飯にチキンチャップのゆでブロッコリー添え、
さつまいもとレッドカリフラワーのカシューナッツ和え、
グリーンサラダ、かぶのチーズ焼き。
手の込んだ料理の数々に、作り手の愛情を感じます。
調理場所として利用している
小平市内の各公民館の調理室へ、
食材や調理道具を運び込みます。
田中代表が自ら運転する車で食材の買い出しを行い、事務所に保管していた寄付された食品、調理道具を運搬します。
車の中は荷物でパンパン。田中代表の到着を待っていたボランティアスタッフが合流し、荷下ろしを手伝います。
運んできた食材や調理道具を
調理室の中に入れ、
調理の準備を始めます。
調味料もすべて持ち込みます。ファミマフードドライブで寄付された植物油やマヨネーズも持参。
持ち込んだ道具の一部。鍋やフライパン、ボウル、ざる、洗剤、スポンジなど。
ボランティアの方が次々と合流し、仕事に取り掛かります。こちらは持ち込んだ調理道具を洗っているところ。
作業台をアルコール消毒。衛生管理にも気を配ります。
昼休憩後の13時に集合し、
ミーティング。
献立を発表し、
ひとつずつ作り方を確認します。
それぞれの調理方法について説明する田中さん(左)。
説明を聞くボランティアの方々。カモミールだけでなく、他のこども食堂のお手伝いもしている方が多いそう。
ミーティングが終わると
役割分担を決め、
すぐに調理に取りかかります。
グリーンサラダとチキンチャップに使用するたまねぎの準備をするチーム。まずはたまねぎ9kgをさばきます。
かぶのチーズ焼きは、茹でたかぶにチーズをのせ、オリーブオイルとフライドガーリックをかけてオーブンで焼きました。
さつまいもとレッドカリフラワーのカシューナッツ和え。このカシューナッツは、ファミマフードドライブで寄付されたものです。
チキンチャップ用の鶏の唐揚げは、温度計で中心温度を測り、きちんと火が通っていることを確認します。
お弁当箱を並べ、
できたてのおかずとごはんを
手分けして詰めていきます。
お弁当の配布時間が迫っているため、急いで盛り付け。同時進行で後片付けも行います。
完成したお弁当。彩りがよく見た目もばっちり、味にも自信があります。
今回の配布場所となる集会所へ
車でお弁当を運びます。
17時半から配布スタート。
高校生以下は0円、おとなは300円。個数制限はなく、必要な数分だけ購入できます。
先着順のため、配布時間前から来場者が集まり、並んで順番を待ちます。
おとな2つ、こども3つ分いただきました。おいしくてこどもも食べやすいおかずが多いので、息子たちはここのお弁当が大好き。いつも喜んで食べています。
30代女性
行列を見て気になっていました。今日初めて来られて嬉しいです。
30代女性
おいしいので毎回利用しています。毎日の食事づくりは大変なので、息抜きができて助かっています。
60代女性
中学生のときに初めてこの食堂に来ました。私は食べることが好きでボランティアも好きなので、高校生になってから配布のお手伝いもしています。 10代女性
カモミールのほか、あちこちのこども食堂でボランティアをしています。「あなたもやってみたら?」と貴子さんに背中を押され、自分でも「だれでも食堂『わらい』」を立ち上げました。月に1回開催しています。 60代女性
2021年5月19日のお弁当配布から活動を開始。2022年3月にNPO法人を設立。現在は月に2回の移動式こども食堂と年4回のフードパントリーのほか、学習支援や養育支援も行う。念願がかない、2026年1月には月・火・木・金・土曜に地域のこどもと保護者が自由に過ごせる居場所「カモミールぷらす」の運営を開始。
愛知県の加盟店の「地域の食に困っている方を助けたい」という思いから始まったこの取り組みは、今では全国47都道府県で、食品をお持ち寄りくださる方々、地域を支える協力パートナー、本活動に賛同する加盟店など、関わるすべての皆さまの地域を思う気持ちによって、他に類を見ない規模にまで広げることができました。 今回ご紹介したパートナー様の食品の活用の様子は、皆さまの優しさや思いやりが形になったひとつの姿です。寄付いただいた食品は、今日もどこかで誰かを笑顔にし、明日を支える力になっています。
私たちは、これからもこの活動を広めていきます。「ご家庭で食べきれない食品をファミリーマートへ持っていく」というあたたかい行動が、地域をより豊かにする力になると信じているからです。 今後も、地域に寄り添うファミリーマートを目指して、お預かりした大切な食品や想いを、責任をもって必要な人につないでいきます。
株式会社ファミリーマート
マーケティング本部 サステナビリティ推進部