全国各地から、感謝の気持ちがあふれる手紙が届けられる「ファミリーマート ありがとうの手紙コンテスト」。寄せられた手紙一通一通に込められた「ありがとう」の向こうには、心温まる物語にあふれていることでしょう。
手紙を贈る相手への想いを馳せながら、こどもたちはどんな言葉を紡いだのか、手紙を受け取った人たちの心には、どんな想いが生まれたのか「ありがとうの手紙」が届けてくれた温かな気持ちが、どのように広がっていくのか、2024年の受賞者と手紙を贈られた方の間に生まれた素敵なエピソードをお届けします。
北海道・東北ブロックの高学年部門の受賞者成田 洸望さん(受賞当時・聖ドミニコ学院小学校6年生、現在・仙台市立仙台青陵中等教育学校)。
自身の小耳症の主治医である形成外科医四ッ柳高敏先生、通称“よっつ先生”に手紙を送りました。その時の想いが丁寧に表現され、お世話になった“よっつ先生”への感謝が伝わります。
お久しぶり!手紙有難う。
治療の前、自分の小さな耳をチャームポイントと捉えてきた前向きな気持ちは素晴らしいです。手術の後は何日も痛くてつらい思いをしたと思いますが、よく頑張りました!今新しい大きな耳が出来たことで、もっと自分に自信がついて、もっと積極的に色々なことにチャレンジしていくことができると思います。今の耳は、本人の思い、家族の思い、そして我々治療した者の思い、多くの人の気持ちを背負った耳なので、大事にしてくださいね。これからまた受診の時に一回り心も体も大きくなった姿を見ることを楽しみにしています。
令和7年5月2日
札幌医科大学形成外科 四ッ柳 高敏
僕の大事な耳を大切に作ってもらったことを伝えたいと考え、また同じ小耳症の仲間やご家族にも自分の思いを感じてもらいたいと思い、四ッ柳先生あてに書きました。先生に僕なりの素直な気持ちと感謝の思いを手紙にして伝えることができたと実感しました。家族とは、素晴らしい賞をもらえてすごいね!先生や仲間と出会えたおかげだねと話しました。これからも立派な耳を大切にしたいと強く思っています。
成田 洸望
関東2ブロックの低学年部門では、土屋 陽輝さん(受賞当時1年生)が通っていた幼稚園の鈴木甚一園長先生への手紙が受賞作品に輝きました。「だいきらい を だいすき にしてくれた えんちょうせんせい」という愛らしいタイトルが付けられた手紙には、楽しい思い出をたくさん作ってくれた園長先生への、陽輝さんのまっすぐな気持ちが、素直な言葉で表現されています。
陽輝くん、小学校に行っても幼稚園のこと覚えてくれていてありがとう。少しはずかしがりやなところがある陽輝くんは、気持ちをすぐに言葉にしたり、すぐに友だちをつくる事は得意ではないかもしれません。しかし、色々なことを静かに観察し、深く考えているのだと思います。人は誰でも得意なことと、それほど得意ではないことがあります。陽輝くんは観察して考えることが得意な子だと思います。それは思慮深さにつながります。
これからも沢山の人に出会い、経験を重ねるたびに、観察し考えを深めていってください。園長先生はいつも君を応援しています。
あさか台幼稚園 園長 鈴木 甚一
ぼくがなぜ幼稚園の園長先生に手紙を書こうかと思ったかというと、幼稚園の3年間がとっても楽しくて“ありがとう”をたくさん伝えたかったからです。書きたいことがたくさんあったので、どんな風に書こうか考えたり、文字をたくさん書くのが大変だったけれど、毎日少しずつ書いて手紙が完成した時はとても嬉しかったです。小学校で表彰式が終わってから、幼稚園にも賞状をもっていって園長先生に報告したら園長先生が各学年でお世話になった3人の担任の先生を呼んできてくれて、みんなの前でも手紙を読みました。先生たちが手紙を読んでいる時に、ウンウンとうなづいていたり、懐かしそうに目をうるうるさせながら笑っていたり、園長先生も嬉しそうに聞いてくれました。ぼくも幼稚園での楽しかった思い出を思い出しながら読みました。
“ありがとうの手紙”をきっかけに自分の気持ちを言葉にして、文字に書いて伝えることって楽しいなぁと感じることができました。そして、この手紙で素晴らしい賞を頂けることができ、このような機会を下さったみなさんへ“ありがとう”を伝えたいです。
土屋 陽輝
中部東海ブロックの中学年部門では、平安 紅葉さん(受賞当時3年生)の作品が受賞されました。
その送り先は、常に文通している宮古島に住むおじいちゃん。手紙を通して、遠く離れた家族との絆を紡いでいる紅葉さん。その想いは、海を渡り、おじいちゃんの心をきっと温めていることでしょう。
平安 紅葉