2013年04月01日
企業情報

株式会社ファミリーマート社長執行役員中山勇から119名の定時新入社員へのメッセージ ~2013年度入社式祝辞より抜粋(4月1日開催)~

はじめに

皆さん、入社おめでとうございます。本日、119名の新入社員の方が入社されましたことを、本当にうれしく思っています。ファミリーマートは、2013年度を「次の10年を決める勝負の年」と位置付けています。そのファミリーマートの将来像は、10年後の皆さんが中核となり担っていくことになるのです。
本日は皆さんに3つのお話をして祝辞とさせていただきます。
まず1つ目は、「ファミリーマートとはどのような会社か」、2つ目は「私ども経営者がどのような気持ちで仕事をしているのか」、そして3つ目は、「会社で働くということはどのようなことか」をお話してまいります。

ファミリーマートとはどのような会社か

ファミリーマートは、現在国内に約9,500店、海外にも約13,000店を展開しています。今年度中に国内は約10,000店を超えますが、毎日1店舗あたり約1,000人、即ち1,000万人の方々がお買い物をされています。また、この10,000店には10万人以上の方々がお仕事をされています。
従いまして、ファミリーマートで働くということは、実に、人口の約10%の方々に物品やサービスを提供する仕事に従事しているということなのです。これからいろいろな分野で皆さんも仕事をすると思いますが、皆さんのする仕事は、お客さまが求める商品やサービスを考え作り出すことや、それを提供するお店をつくること、その運営を上手くいくようにすること、物品が上手く流通するように仕組みを考えることです。それらを通じて国民の約10%の皆さんの生活がより良くなるように奉仕する仕事と言えます。
また、お店で働く10万人以上の方々が、ファミリーマートで働くことを通じて社会に貢献するという重要な役割を担うことになります。

経営学者のドラッカ-が組織の存在意義というものを3つ定義しておりますが、1つ目は「使命を果たすこと」、2つ目は「働く人を活かすこと」、3つ目は「社会の問題を解決することに貢献すること」と言っています。ファミリーマートで働くということは、これら全ての要件を満たしています。是非、胸を張っていただきたいと思います。

ファミリーマートは、今後事業の拡大を進めてまいります。2015年度までに、グローバル25,000店、連結経常利益600億円という目標を掲げており、これに向かって皆で一丸となって仕事をしています。私は、そのさらに先を目指し、将来的には経常利益1,000億円ぐらいの会社を目指していきたいと考えております。それは、現在の日本の企業では60位程度に相当します。私たちは、今やっている仕事を着実にものにすることで、このレベルに近づくことができると思っています。
従いまして、皆さんには是非誇りを持って仕事をしていただきたい、そしてこの高い目標に挑戦していただきたいと思います。やれると信じたことは必ず達成できます。

経営者がどのような気持ちで仕事をしているのか

次に、私たち経営者がどのような気持ちで仕事をしているかを説明したいと思います。私は、今年1月1日に社長に就任しまして、社員に対して次の7つの約束と、3つのお願いをいたしました。

〔7つの約束〕

1.『会社にとってすべきことを考える』

1つめは、会社にとってすべきことを考えるということです。経営者として、自分が何をしたいかではなく「会社にとって何をしなくてはいけないか」を考えていきます。

2.『会社にとって良いことなのかを考える』

2つめは、会社にとって良いことなのか、正しいことなのかをまず考えて仕事をしようということです。

3.『実行する』

3つめは、アクションプランを作り実行するということです。いくら良いアイディアであっても実現しなければ意味がありません。実行すること、アクションすることです。

4.『意思決定に対してレビューを行う』

4つめは、意思決定に対し責任を負うということです。経営者の仕事は、毎日判断していくことですが、その決断が100%正しいとは限りません。時間をおいてレビューをし、経営判断のクオリティを高めることです。

5.『コミュニケーションに責任を持つ』

5つめは、情報が縦横無尽に行き交うように、コミュニケーションに責任を持つことを約束しました。これは、「命令が人を動かすのではなく、情報が人を動かすのだ」という考えに基づいています。情報を持った有能な社員が価値観を共有して仕事をしていく。このような理想的な組織を私は目指しています。

6.『課題の中にチャンスを見出す』

6つめは、チャンスに焦点を当てるということです。仕事をしていくと、いろんな課題が出てきます。もちろんリスクを考えるのも当然ですが、チャンスに焦点を当てて実行していくということが大切です。先日、なでしこジャパンの佐々木監督と対談をしました。佐々木監督は「成功の反対は、失敗ではなくチャレンジしないことだ」とお話されました。私たちは、高い目標に向かって、チャレンジしていきますので皆さんもついてきてください。

7.『生産的な会議をする』

7つめは、生産的な会議をするということです。生産的な会議とは、その時に出せる結論を出して、アクションプランに落とし込んでいくというものです。会議のための会議はしない、無駄な資料作りはしないということです。

〔3つのお願い〕

1.『志をひとつに』

1つめは、志をひとつにするということです。様々な意見をもとに議論し、会社のためにどうあるべきかを軸に考え、結論を出していきます。ただし決まったことに対しては、志をひとつにして実行していただきたいということです。

2.『実行力』

2つめは、実行するということです。私も約束しましたが、皆さんにもお願いしたいと思います。そして、細部にこだわって着実に実行することを約束していただきたいと思います。実行なくしては何の成果も得らません。

3.『心身ともに健康に』

3つめは、心身ともに健康であるということです。身体の健康は運動などをしてバランスを保つということだと思います。また、心の健康は、読書や先輩の意見を聞くことで保つことができます。是非とも知識を身に着けて、心を豊かにしていただきたいと思います。そして、嘘はつかない、約束は守る、ということも重要な心の健康法です。嘘をついたり、約束を守れないと、自分自身が嫌な気持ちになり、それが表情にも現れ、仕事にも集中できなくなります。

このような約束をすることで、社員と経営者が信頼関係を構築できると思っています。私が社長の権限を行使できるのは、皆さんからの信頼の上にあるものと考えています。皆さんからの信頼に応えるために、本日お話した「7つの約束」を果たします。皆さんも「3つのお願い」を是非守っていただきたいと思います。

会社で働くということはどのようなことか

最後に仕事をするとは、どのようなことかをお話をして結びにしたいと思います。

福沢諭吉は、世の中でもっとも楽しく、立派なことは一生涯を貫く仕事を持つことだと言っています。また同時に世の中で一番寂しいことは、する仕事がないことだと言っています。
皆さんは、これからいろいろな仕事をしていきます。会社で仕事をするということは、ひとりでは成し遂げられない大きな目標を、仲間と共に達成するために努力をすることです。できると信じて皆で突き進むということです。
志をひとつに、厳しく濃密な仕事に高い集中力で取り組み、崖っぷちに追い込まれても絶対に諦めず、臆することなく果敢にチャレンジしてください。そして、何よりも大好きなファミリーマートでの仕事を楽しむことです。そのようにすることで、会社の目的は達成され、その過程を通じて、皆さんも成長できるはずです。

皆さんは、これから人生の中で最も輝かしい時間をファミリーマートで過ごします。是非、一生涯を貫く仕事を得て、実りある人生を過ごされることを祈念いたしまして私の祝辞といたします。

本日は入社、誠におめでとうございます。

以上

株式会社ファミリーマート社長執行役員中山勇から119名の定時新入社員へのメッセージ ~2013年度入社式祝辞より抜粋(4月1日開催)~(241KB)

ニュースリリース2013年

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