2014年04月01日
企業情報

株式会社ファミリーマート代表取締役社長中山勇から
199名の定時新入社員へのメッセージ
〜2014年度入社式祝辞より抜粋(4月1日開催)〜

はじめに

皆さん、入社おめでとうございます。本日、199名の新入社員の方が入社されましたことを、本当にうれしく思っています。本日は3つのことを皆さんにお話しいたします。

1つ目は、ファミリーマートで働くということ、その意義
2つ目は、ファミリーマートの現在、そして将来について
3つ目は、皆さんに期待すること、です。

<ファミリーマートで働くということ>

ファミリーマートは、現在国内に約1万店を展開しており、毎日1店あたり約1,000人、すなわち毎日1000万人のお客さまがお買い物をされています。これは、日本の人口の約10%となります。また、同時にこの1万店には10人以上のスタッフが働いていますので、10万人以上の雇用がファミリーマートで生まれていることになります。
組織の使命は「社会の発展に貢献する」「人を活かす」ことです。ファミリーマートは、国民の10%の方にお買い物をしていただき、国民の生活がより良くなるために貢献しているのですから、日本の社会において責務を果たしていると言えます。是非とも胸を張って仕事をしていただきたいと思います。

<ファミリーマートの現在、そして将来について>

ファミリーマートの事業領域は、国内CVS事業、海外CVS事業、国内の1万店のリアルな拠点を活かした新規事業です。この3つについてお話しします。

国内CVS事業

2012年度は900店、2013年度は1300店強を出店してまいりましたが、今年度は1600店規模の出店をすべく計画を立て取り組んでいます。この取り組みには、約1400億円というお金を投資して積極出店に取り組みます。ファミリーマートのキャッシュフローは年間600億円程度ですから、いかに大きな投資かわかると思います。我々は勝負を賭けているのです。
2014年度「本気で勝ちに行く挑戦者ファミリーマート」と位置付けました。勝負を賭けたからには、勝たなくてはなりません。「本気」とは、勝つことを信じること、勝つために努力すること、勝つまで止めないこと、この3つを兼ねて「本気」と言っています。また、「勝つ」ことについては、いろいろな勝ち方があります。「賢く」「正しく」そして「強く」勝つということです。「賢く」とは、勝負をする前に相手の戦力を分析し、自らの力を考え、時を選んで勝負する。「正しく」勝つとは、正々堂々と勝つということです。卑怯な勝ち方をしても長続きはしません。誠実に勝負する、嘘をつかない、約束を守り、人の信頼を勝ち取ることです。そして、「強く」勝つとは、「賢く」「正しく」勝つことで、敵ながらあっぱれと思われる、強い勝者になることです。「挑戦者」とは、挑戦しなければ勝ちもないということです。
具体的な取り組みとしては、お店を増やしていくのですが、ただそれだけではお客さまに来店していただくことはできません。そのためには、「店舗与件の拡充」「商品力の強化」「SQCの強化」に取り組まなければなりません。国内1万店全てのお店のスタッフがお客さまを迎える姿勢がしっかりでき、質を高めていかないと、お金を掛けてお店を開けても何の役にも立たず、勝負にも勝つことができません。
皆さんはこれから店舗研修の後、スーパーバイザーの経験を積んでいただきます。スーパーバイザーはお店のクオリティナンバーワンを実現する上で、最も重要な役割を担っています。皆さんがスーパーバイザーとして活躍する2、3年後は、まさに我々が勝負を賭けて本気で戦っている真っ最中です。皆さんは入社早々、この戦いに配備されるということです。ファミリーマートがクオリティにおいてナンバーワンになる、そしてチェーンナンバーワンに向かって歩み出す、そのような歴史の1ページに皆さんの名前が刻まれるのです。実に素晴らしいタイミングでの入社であると言えます。

海外CVS事業

現在、中国、台湾を中心に、タイ、ベトナムなどのメコンデルタ地域、またインドネシア、フィリピンへも展開をしています。日本発祥のコンビニエンスストアとして、海外進出で成功しているのはファミリーマートだけです。ファミリーマートの特徴は、海外進出の際、アジア各地域のナンバーワン企業と手を組んでいることです。今後の成長を考えると非常に楽しみです。人口が5.5億人のEUや、4.5億人のNAFTAをベースとした企業が世界ナンバーワンになっていますが、アジアには、中国13億人、メコンデルタ2.5億人、インドネシア2.4億人をはじめ、約20億人の人口がいます。この地域の1人あたりのGDPが1万ドルを超えてくる時期も来ると思います。ファミリーマートはこの地域のナンバーワン業と組んでいるのですから、アジアナンバーワン、世界ナンバーワンの企業になる可能性が高いと言えます。アジアドリームチームとの取り組みを進めていくことが、海外CVS事業の大きな柱です。

新規事業

新規事業を取り組むにあたっての、基本原則の1つ目は将来性、2つ目はCVSとの親和性、リアル店舗とのシナジー、3つ目はその事業を我々がマネジメントできるかです。新規事業には、主に3つの切り口があります。1つ目は、ネットビジネスです、この事業は現在ファミマ・ドット・コムと取り組んでおります。2つ目は、医療・介護分野です。これは、2012年に買収したシニアライフクリエイトと高齢者向け宅配弁当などに取り組んでいます。3つ目は、ATMなどの金融事業です。ファミリーマートは、国内に1万店以上あり、24時間365日稼働しています。お客さまが物理的移動を伴わず、サービスを受けることができる、このリアル店舗という拠点を使ったビジネスは様々な可能性があります。
そして、将来的には、日本で広げた新規ビジネスを、アジア各地域に拡大していきます。まず、アジアでのネットワークを確立し、その後、日本で先行して構築してきた新しいビジネスをアジアに展開するという、次のステージに向かっていきます。これは10~20年かかる取り組みですが、皆さんの目の前に広がるフロンティアは非常に大きいと言えます。

<皆さんに期待すること>

是非とも会社の成長に貢献していただきたいと思います。会社の成長に貢献するということは、皆さんの成長にも繋がります。会社の成長と自分の成長を同時に行うことができるのです。皆さんに期待することは、様々な取り組みに積極的に参加するということです。「イノベーション」が、会社の持続的な成長に欠かせないということは、ご承知のことです。
イノベーションという言葉は、20世紀の初頭のオーストリアの経済学者ヨーゼフ・シュンペーターの「ノイエコンビナチオン」、新しい組み合わせが経済を動かすといった概念から生まれたと言われています。新しい組み合わせとは、異なる価値観を持つ皆さんが、オープンな議論を戦わせ、イノベーションを起こしていくということです。しかしながら、実力がなければ新しいコンビネーションは生まれません。自らを磨く努力を積み重ねて下さい。
ここで皆さんに、やりきりるためのコツをご紹介します。それは、毎日少しずつでも「続ける」ということです。例えば、30分の読書も有効です。1ヵ月続ければ15時間の読書が可能です。このようにして、仕事を行う上で、また、人生を送る上で必要な見識を身に付けることができます。

最後になりますが、ファミリーマートが持続的な成長を遂げるためには、ひとえに皆さんの努力にかかっています。今日からそのような努力をしていただきたいと思います。それが、会社の成長に繋がり、皆さんの成長にも繋がります。そして幸せな人生を送れると思います。

以上を持ちまし私の祝辞といたします。本日は入社、誠におめでとうございます。

ニュースリリース2014年

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