ファミリーマートは、社員とファミリーマートに関わるみんなの健康は、私たちが目指す未来の実現の礎であると考え、以下の通り健康憲章を制定するとともに、体制を整え、健康経営に注力いたします。
また、2022年3月9日、2020年から3年連続で経済産業省の主催する「健康経営優良法人2022」に認定されましたことを報告するとともに、社員の健康増進のためにスポーツ活動の促進に積極的に取り組む企業として、新たに2022年1月スポーツ庁より「スポーツエールカンパニー2022」、2021年12月東京都より「令和3年度 東京都スポーツ推進企業」についても認定を受けました。
これからも一層健康経営を通じた企業価値の向上に努力して参ります。
CWO(Chief Wellness Officer)である社長の下、健康管理室(産業医・保健師)、人事、労働組合、健康保健組合が情報を密に連携し、健康増進に取組んでいます。
また、各事業所別に毎月安全衛生委員会を開催しています。全社課題を地区で共有する中で地区毎の課題や状況に応じた施策を検討し、また、中央統括安全衛生委員会を通じて地区かのら意見を全社にもフィードバックできる体制を作っています。
(1)産業医、保健師
産業医10名(常勤1名、非常勤9名)常勤保健師3名
(1)戦略マップ、概要等
健康施策は、社員一人ひとりがパフォーマンスを向上させ、組織の活性化を課題として取り組んでいます。
社員一人ひとりが、こころもからだも健康で、その力を十分に発揮し、活き活きとチャレンジできる環境となるよう施策を進めていきます。
法律に基づいた安全衛生管理を土台に、国としても大きな健康課題である「生活習慣」「がん」「認知症」に「メンタル」を加えた4領域を特に注力するべきテーマとしています。
実施した施策の効果を健康診断、ストレスチェック、健康意識調査によって確認し、健康数値改善につながるよう施策を見直し、計画実行しています。
健康経営を推進していくにあたり、毎月、健康保険組合と意見交換会を開催し、現状の問題点、健康施策の推進方法について会議を開催し、施策参加率、結果や効果、さらなる改善方法等について討議しています。
<*は新たな施策(一部)>
はらすまダイエット:やせたいが続かない、生活習慣改善の継続が難しいとの意見があったため、無理なく生活習慣を改善するプログラムを導入しました。
禁煙プログラム:対象者を拡大しました。
歯周病対策:口腔健康維持のためのプログラム、咀嚼ガム等を使ってお口の健康状態を判定します。
不妊治療補助:社員からの声より制度化し、社員だけでなく配偶者が治療を受けたときも対象としました。
スタイルアッププログラム:1日1回の食事に置換え、バランスの取れた栄養補給と効率的な摂取エネルギーの制限を行い、スタイルアップを目指します。
※上記には健康保険組合・労働組合との共同施策を含む
<これまでの取り組み>
BMI :テレワークが継続する中、運動不足解消のため、ストレッチ動画、ウォーキングのコツ、ヨガライブ等のイベント等を実施しました。引続き、BMI数
値の改善に向けて、魅力ある健康増進策を提供してまいります。
喫煙率 :産業医講話では禁煙の必要性を全国の衛生委員会で実施しました。まだまだ高い喫煙率ではありますが、プログラム参加者の禁煙継続率は89.5%とな
っています。
朝食欠食率:朝食を摂ることの重要性を全国の衛生委員会の産業医講話で実施、「早寝・早起き・朝ごはん」をキーワードに啓蒙活動を実施しました。また、自社
商品を使っての食事のヒントについての情報発信をするなど、食事の重要性について継続して啓蒙してまいります。
当社では、二次検診の費用補助を行うことで、疾患の早期発見・早期治療を促しております。これにより、社員の健康診断の有所見率を減らし、アブセンティーズム、プレゼンティーズムの解消を目指します。
メンタル疾患は再発しやすいと言われておりますが、当社では、社員が再休職に至らないよう復職支援プログラムを用意しております。
復職プログラムでは、休職者、管理職の心構えの他、復職までのロードマップ、必要な社内手続き、復帰条件などを明確に示すことで、休職者が安心して、療養に専念、復帰に向けた準備ができるように整備しております。復職プログラムの稼働により、2020年度では復職プログラムを受けた社員の再休職はゼロとなりました。
生活習慣病を医療機関にて治療中の方の中で、疾患の発症予測や保有リスク因子重症度から「高リスク」と判断された方を対象に、専用機器で歩数、塩分摂取量、脈拍などを計測し、スマホアプリに記録することで生活習慣を見える化、医療専門職との電話面談で、一人ひとりに合った生活習慣改善プランを実行する健康保険組合のプログラムです。
プログラム対象となった社員の参加率が増えることで、高血圧や糖尿病、心筋梗塞・脳梗塞のリスクを回避し、健康診断有所見率を改善させ、将来のアブセンティーズム解消に努めてまいります。
「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」に着目したサポートとして組まれた健康保険組合のメタボ流入阻止プログラムです。
40歳以上には「RIZAPオンラインセミナー」、39歳以下の若年層には「はらすまダイエット」を提供、当社の課題であるBMI値25以上の割合が増えないよう、参加率を高めメタボへの流入を阻止してまいります。
直接医療機関へ通院することなく、PCやスマホ・タブレットのビデオ通話機能を利用して医師のオンライン診察を受けることが可能な健康保険組合の禁煙プログラムです。
コロナ禍を一つのきっかけに禁煙者が増加するよう、会社では健保施策の禁煙プログラムを強力に推進、その結果、プログラム参加者の大半を当社社員で占めるという結果となりました。
当社の喫煙率はまだまだが高いため、引き続き、会社独自の禁煙施策を含め、禁煙対策に真剣に取り組んでまいります。
当社では50人以上の事業場だけでなく、全社員にストレスチェックを実施、高ストレス者比率を含めたストレスチェック結果の集団的分析を行い、分析後の職場改善を実施しております。
若手社員へのレジリエンス研修や、e-ラーニングでのセルフケア、ラインケア教育のほか、職場環境改善のワークショップなども新たに実施してまいります。
当社では毎月健康ニュースを発行し、社員にとって有益な情報(メンタルヘルスケア、健康イベントの案内等)を提供しています。
健康経営は、会社側だけで推し進めてもうまくいきません。当社では、労働組合(ファミリーマートユニオン)が協力して健康増進策を実施してまいりました。
2020年度は、ヘルスケアBOOKの発行をはじめ、RIZAPのLIVEセミナー、RIZAPオンライン健康セミナー(e-ラーニング)、ファミリーマート健康川柳など、様々な健康増進策を実施しました。
ヘルスケアBOOKについては、プレゼンティーズム解消、食生活改善、運動習慣の定着に役立つ「健康増進本」として全社員に配布。社員だけでなく、家族と一緒に実践していただき、好評を博しました。
今後も、社員の健康増進にアシストするような企画を、労働組合と協力して行ってまいります。
RIZAPの10分の1レッスンを10セット、1か月でクリアするオンラインのe-ラーニングレッスン。
レッスン内容は、RIZAPの基本的な3つの要素(「食事」「運動」「習慣化」)を含んだレッスンで、トレーニングだけでなく、食事法も組み込まれました。
社員だけでなくご家族と一緒に実践することも可能で、家族を巻き込んで、健康な身体を作って頂きました。
会社独自の健康増進策だけでなく、健康保険組合のオンライン講座も積極的に活用することで、社員の健康意識を向上させてまいります。
今年度は、「睡眠」「コロナ禍におけるストレスマネジメント」「女性の健康」「介護」「認知症」をテーマであり、健康ニュースや衛生委員会等で、社員に利用の促進を呼びかけております。
当社は1日の平均歩数6,000歩未満の割合が半数を占めており、国の掲げる目標値(男性9,000歩、女性8,500歩)との間に大きな乖離が生じています。少しでも歩数を増やし、運動不足を解消してもらうきっかけ作りとして、毎年、労働組合主催のウォーキングイベント(年2回)が実施されています。2021年秋の開催においては3,588人もの多くの社員が参加し、恒例イベントとして盛り上げました。
当社では毎年女性健康セミナーを開催しています。
2020年12月に開催した女性健康セミナーではテーマを「女性は自身の健康を再認識!男性も正しく理解し、職場円満!家庭円満!」とし、感染症対策のため、人数制限とオンラインを活用しての開催となりました。
オンラインの活用により、これまで参加が困難だった地方の社員も多く参加することができたことで、管理職、男性社員も多数参加し、改めて本セミナーの関心の高さを示す結果となりました。
厚生労働省の発表では、2025年には高齢者の6人に1人が認知症になると言われています。
当社は認知症についての正しい理解はこれからの日本社会において非常に重要であると考え、全社員の認知症サポーターの取得を目指しています。
認知症について正しく理解し、予防行動を選択できるようにするとともに、ご家族、加盟店、また店舗にいらっしゃる地域のお客さまが罹患された場合に、どのような対応が望まれるのか継続的に考えて行きます。
認知症サポーター養成講座開催数は毎月2回開催しております。(取得者数:2,606名 2021年9月30日現在)
また、認知症サポーター養成講座を受けた社員が「講義内容は加盟店にも必要。加盟店にも認知症サポーターの輪を広げたい。」と強い思いを持ち、山形県の米沢地区で加盟店にその輪を広げるというための講座を実施しました。
加盟店にとっても認知症についての正しい理解を得る良い機会となり喜ばれただけでなく、開催により、ファミリーマートと自治体との関係も強化されました。
当社では、社員が健康に働ける職場環境づくりとして様々なサポートをし、社員が健康に働ける環境づくりに取り組んでおります。
<その他の取り組み事例>
・先進医療費補助(先進医療の技術料を500万円まで補助)
・歯周病対策(歯科医に行かなくてもしっかり正しい口腔のセルフチェックを学ぶ)
・不妊治療の補助(社員だけでなく、配偶者が治療を受けた場合も適用)
・脳ドック補助(社員だけでなく、配偶者も対象として、1名につき1万円補助)
コロナ禍でテレワークが推進される中、社員同士のコミニュケーションは課題の一つです。当社では、職場のコミニュケーションを促進させる手段の一つとして、その活動費用の一部を補助しています。
現在は、コロナ禍のためオンライン企画がメインとなっていますが、社員は、”オンライン観光”や”オンラインの脱出ゲーム”など様々な面白いアイデアを出しあって実施しています。
健康経営を進めるにあたり社員の健康意識や行動について、実情を把握し効果的でニーズに沿った施策展開を行うことを目的に、毎年「健康意識調査」を実施しています。
社員の健康意識・行動の変化を定点観測し、各施策や健康管理体制全体の効果測定に取り組んでいます。
調査内容は、健康意識、生活習慣、メンタルヘルスと生産性からなり、調査結果から見える当社の健康課題として、BMI25以上の肥満率、喫煙率、朝食欠食率の他に、身体活動量の低さ、1日平均歩数の少なさも見えてきました。
これらの課題を解決していくには、まずは規則正しい生活習慣の定着です。生活習慣の改善の他に、適度な身体活動量の向上をアシストする魅力ある健康増進策を実施し、社員の意識・行動の変容に努めてまいります。
なお、すべての調査結果(前年比較)については、健康ニュース、安全衛生委員会、社内ポータルサイトを通じて、社員にフィードバックしています。
コロナ禍による影響で、1日の平均歩数が4,000歩未満の社員が22.3%から24.4%と増加してしまいました。
しかしながら、1日平均8,000歩以上の社員は昨年の21.6%から23.2%と改善、健康のため意識してウォーキングする社員が着実に増えております。
日常生活において身体活動量を増やす具体的な手段として、歩行を中心とした身体活動を増加させること、歩数の目標値を設定することは有用と言われております。
今後も継続的なウォーキングイベントを実施してまいります。
ファミリーマートにおけるすべての店舗、および事務所で働く人々が安全で安心して働くことのできる職場環境を確保していくことは必要不可欠です。毎月の安全衛生委員会では、全国で発生した労災事故を共有し、同種の事故を発生させないよう労使で意見交換をしています。
これからも、ファミリーマートに関わるみんなが安全で元気になる職場を目指し、日々の労働災害防止対策を講じてまいります。
⑲新型コロナウイルス感染症対策(職域ワクチン接種)
当社では、独自の濃厚接触者基準を策定、厳格な出社基準を設定することで、職場内でクラスターを発生させない体制を構築しております。
また、職場内には、店舗に飛沫防止シート、事務所にアクリルボードを設置したほか、消毒液の設置はもちろんのこと、事務所に非接触の体温計を設置するなど、いち早く感染防止対策に注力してまいりました。
また、職域ワクチン接種にもいち早く取り組み、東京の田町本社だけでなく札幌、仙台、大宮、千葉、横浜、名古屋、大阪、広島、福岡の地区会場でも実施、また社員、直営店のアルバイトスタッフだけでなく、加盟店や社員の家族にも対象範囲を広げ、約14,000人のワクチン接種に貢献しました。
医療従事者による健康相談専用窓口を設置しており、社員の健康相談に保健師がスピーディーに対応できる体制を構築しております。
その他にも、パワハラ相談窓口、セクハラ相談窓口、出産・育児等の女性専用相談窓口を電話・メールの双方で用意しており、セクハラ、出産、育児等の相談は必ず女性社員が対応するなど、社員の様々な悩みや疑問を気軽に受け付けられる環境づくりに務めています。
田町本社では、社員の健康増進のため様々な設備の用意や取組みを実施しています。
事業を共に営む加盟者の健康は社員の健康と同様、当社のビジネスの発展に欠かせない要素です。
加盟者の皆さまの健康増進のため、以下施策を実施しています。
・健康診断、人間ドックの補助金支給
人数制限なく費用補助の支援を行うとともに、システム導入により補助金支給手続きの利便性向上に取り組んでいます。
加盟店の皆様にも健康診断を受けて頂ける環境を整えています。
・共済保険
加盟店にファミリーマート経営者として安心して店舗運営にあたって頂く事、またストアスタッフの福利厚生を目的に、加盟店専用の割安な団体生命保険・医療補償・傷害補償をラインナップしています。
ファミリーマートに関わるみんなの健康のため、様々な事業・商品を展開しています。
健康は国家の課題であり、今後も社員・加盟者のみならずみなさまの健康のため健康に関わる事業展開を拡充して参ります。