社員の安全や健康の確保は、企業が果たすべき最優先事項の一つです。企業には経営トップの率先垂範のもと、労働安全衛生対策を計画的に推進することで、労働災害の防止や健康の維持・増進を図り、安全で健康、快適な職場環境づくりを実現することが期待されています。
ファミリーマートでは、経営トップが主導し健康管理体制を整備し、「ファミリーマート健康憲章」に基づく健康経営を推進しています。また、お客さまや加盟店、お取引先をはじめとしたすべてのステークホルダーの健康と幸せな未来に貢献するための取り組みも行っています。
ファミリーマートは、社員とファミリーマートに関わるすべての人の健康は、私たちが目指す未来の実現の礎であると考え、以下の通り「健康憲章」を制定するとともに、その推進体制を整え、健康経営に注力します。
社員とファミリーマートに関わるみんなの健康は、私たちが目指す未来の実現の礎であると考え、以下の通り「健康憲章」を制定します。
1.社員が健康に働ける職場環境づくり
社員がこころとからだの健康を満たし、楽しく元気に仕事にチャレンジできる環境を整えます。
2.社員の自発的な健康行動
社員一人ひとりは、自身の健康に向き合い、長く豊かな人生を送るため、自発的な健康行動を取ります。
3.ファミリーマートに関わるみんなの健康への貢献
ファミリーマートは、自らの健康増進に取り組むとともに、こころやからだの健康に資する商品がサービスを提供することで、加盟店、お客さま、ファミリーマートに関わるみんなの健康と幸せな未来に貢献します。
健康憲章の制定日:2019年10月
株式会社ファミリーマート 代表取締役社長

CWO(Chief Wellness Officer)である社長の下、産業医、健康管理室、人事部、労働組合、健康保険組合が情報を密に連携し、社員の健康管理・増進に取り組んでいます。
各事業所別に毎月安全衛生委員会を開催し、全社課題を地区で共有する中で地区ごとの課題や状況に応じた施策を検討すると同時に、中央安全衛生委員会を通じて地区からの意見を全社にもフィードバックできる体制を整備しています。衛生委員会では、社員のみならず、ご加盟店等にむけた健康情報の提供も行い、参加メンバーと情報交換をしています。
産業医14名(常勤2名、非常勤12名)/ 常勤保健師2名
毎月、本社と全国の拠点事務所の合計18か所で安全衛生委員会を開催しています。法対応の枠組みにとらわれず、50人未満の拠点事務所も毎月安全衛生委員会を開催し、メンバーの勤務時間、有給休暇の取得状況や全国で起こった労災、社有車事故などを確認しているほか、健康増進策などの意見交換を行っています。また、産業医講話を実施し、ヘルスリテラシーの向上や安全衛生レベルの向上に尽力しています。
「ファミリーマート安全衛生方針」を定め、「安全衛生マネジメントシステム」により目標・具体的な行動計画を立て、また衛生委員会での討議を行うなど、社員が安全で安心して働くことのできる職場環境となるよう継続して取り組んでいます。
健康憲章を土台とし、社員の心身の健康管理や増進施策を行ってきました。健康意識向上、健康行動の定着と継続の施策を行い、改善状況を確認し、課題を確認しながら、少しずつ健康数値の改善がみられはじめていることから、今後は健康経営をさらに進化させ、社員一人ひとりのウェルビーイングの実現にむけて、戦略マップを更新しました。
健康経営を真に推進し、従業員のウェルビーイングを実現するためには、施策の「やりっぱなし」を防ぎ、データに基づいたPDCAサイクルを回し続けることが重要です。
本白書では、毎年の健康診断やストレスチェック、健康意識調査の各種データに加え、各種セミナーや健康施策の参加率・改善状況を多角的に分析しています。これまでの取り組みに対する効果測定と課題抽出を可視化し、次なる目標設定と効果的な打ち手の検討へとつなげています。
●2025年度までの健康数値の推移
●2025年度に実施した健康施策、結果、及び分析の詳細
●今後の健康経営の方針
<改善を目指す項目と削減目標>
数値目標:2019年目標より ▲5%
●肥満率: 2019年 34% → 2025年 37%
●喫煙率: 2019年 35% → 2025年 28.4%(2019年度▲5%達成。さらに▲5%目標)
社員が健康で、活き活きと、100%のパフォーマンスを発揮できるよう生産性に関する指標を確認しています。
| 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |
|---|---|---|---|---|
| プレゼンティーズム(満点:100%)※1 | ‐ | 68.7% | 69.2% | 69.8% |
| ワーク・エンゲイジメント(満点:6点)※2 | ‐ | 3.40点 | 3.55点 | 3.58点 |
| アブセンティーズム※3 | 3.3日 | 3.3日 | 4.8日 | 3.3日 |
健康診断、ストレスチェック、健康意識調査により、毎年数値の変化を確認しながら、施策を見直ししています。健康は年代別に様々な課題も出てきます。年代別、ライフステージ別に健康施策を準備し、どのようなステージでも支援できるように取り組み、社員のからだとこころの心身ともに健康でウェルビーイングを実現できるよう健康増進に取り組みます。社員の健康維持増進のために、一人当たり年間17千円の投資をしています。
昨年開始したファミペイ健康クーポンは、これまで健康施策に参加しなかった層の参加を促すことができました。朝食欠食と肥満には相関関係がみられることから、今年はファミペイ健康クーポンで朝食用のクーポンを四半期ごとに配布を開始しました。
運動は、日常生活の中のちょっとした隙間時間で継続して行うことが重要です。おなじみのリズムにあわせて「10秒」で完結するオリジナル体操「ファミマ体操」を作成しました。音源には当社の音商標の「あなたと、コンビに、ファミリーマート」のメロディを使用し、「店舗編」「SV編」「スタッフ編」と職種別に作成することで、運動の継続を促す工夫をしています。
がん早期発見、早期予防を強化するため、検診補助の対象者を拡大しました。あわせて、がんだけでなく、血管疾患、加齢による更年期症状についても対象としました。また、実際にどんな検査を受けたらよいのかわかりやすく、年代別のおすすめの検査やどういう検査かわかるような動画を作成し、受診しやすい環境を整えました。男性42歳、女性38歳時には「厄落とし検診」とネーミングし、検診に興味関心を高める工夫もしています。
喫煙プログラムは、従来年に2回の募集となっていましたが、オリジナル禁煙プログラムを作成し、いつでも気軽に禁煙ができるような体制としました。また受動喫煙対策ポスターや社内サイネージでの禁煙案内動画等、禁煙対策をすすめています。
病気やケガが長期化した場合の労務不能リスクに備えた保険の制度設計を見直し、社員がより入りやすいものとしました。また、介護休職時にも補償されるようなものとし、介護不安の軽減の一助となるようにしました。
ファミリーマートでは女性健康セミナーを定期的に開催しています。セミナーではPMS、更年期等、女性ホルモンの変動により起こり得る不調について、あらかじめ知って対処する重要性を学びます。開催した女性健康セミナーでは、テーマを「職場内のコミュニケーションをより良くするために!~男女のホルモンバランスを理解することで、職場円満!~」とし、女性に向けた内容だけでなく、男性の更年期についてもお話していただきました。オンラインの活用により、これまで参加が困難だった地方の社員も多く参加することができたほか、管理職、男性社員も多数参加し、相互理解を深める機会となりました。
定期健康診断の受診率は、2020年度から100%を維持しています。また、35歳以上の社員向けに自己負担なく人間ドックコースを受診できる制度を設け、病気の予防と早期発見の体制を整えています。
| 項目 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 健康診断受診率 | 100% | 100% | 100% | 100% | 100% | 100% |
健康診断の結果、二次検診(再検査)が必要となった場合、1回分の受診費用を補助することで、疾患の早期発見・早期治療を促しています。
| 項目 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 精密検査受診率 | 22.8% | 100% | 100% | 100% | 100% | 100% |
| 保健指導実施率 | 100% | 100% | 100% | 100% | 100% | 100% |
| 特定保険指導実施率 | 66.3% | 58.5% | 59.0% | 53.2% | 60.7% | - |
早期支援ができるよう、ストレスチェック受検と同時に面談勧奨を行える仕組みを構築し、高ストレス者に早期対応を行っています。また組織診断は、実施期間終了後翌月にデータをとりまとめ早期のフィードバックを行っています。
認知行動療法を誰もが学べるようe-ラーニングを準備しています。オリジナルの復職プログラムを活用し、産業医、保健師が休職中から関わりながら、復職できるまで寄り添って対応しています。復職後も継続的にフォローを行うほか、復職先の上長は、復職者を受け入れるにあたってのe-ラーニングにて対応方法を事前に学ぶことで、復職者がスムーズに職場復帰できる環境を整えています。
年代によるコミュニケーションギャップの解消、子育てや育児、介護への不安や忙しさからくる心身の疲労等、いろんな場面で心が軽くなるようなヒントとなるセミナーを開催しています。
その他継続的に行っている健康施策の主なものをまとめています。
職場のみんなでイベントを企画、実施に対して年2回の補助があります。
BBQ、ゴルフ、レインボーブリッジ散策等、職場のみんなのコミュニケーション促進に役立てています。
ファミリーマートにおけるすべての店舗、および事務所で働く人々が安全で安心して働くことのできる職場環境を確保していくことは必要不可欠です。毎月の安全衛生委員会では、全国で発生した労災事故を共有し、同種の事故を発生させないよう労使で意見交換をしています。これからも、ファミリーマートに関わる誰もが安全で元気に働ける職場を目指し、日々の労働災害防止対策を講じていきます。
| 項目(直営店スタッフ含む) | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 度数率 | 0.43 | 0.70 | 0.75 | 0.88 | 0.98 | 0.98 |
| 強度率 | 0.004 | 0.028 | 0.019 | 0.034 | 0.014 | 0.019 |
田町本社では、社員の健康増進のため様々な設備の用意や取り組みを実施しています。
2022年度からは、健康保険組合との連携強化を目指すため、ファミリーマートは健康保険組合との間で「コラボヘルス推進にかかる覚書」を締結しました。これにより、社員の中長期的な生活習慣予防、がん予防、メンタルヘルス対策のため、健康管理事業の効率化を図ることが可能になり、ファミリーマート・健康保険組合の双方の健康増進策の実施、促進を毎月の定例ミーティングを通じて効果的にすすめています。
労働組合とは、毎月の衛生委員会を通じ、全国の社員の健康について情報交換をしながらお互いの施策が最大限活用されるよう協力して施策を行っています。
労働組合主催のウォーキングイベントは、約15年以上も続くファミリーマート恒例の健康増進イベントです。このウォーキングイベントは、運動不足を解消してもらうきっかけとして、毎年年2回(春・秋)開催しています。2025年秋の開催においては、4,029人の社員が参加し、大いに盛り上がりました。
事業をともに営む加盟者の健康は社員の健康と同様、ファミリーマートのビジネスの発展に欠かせない要素です。加盟者の皆さまの健康増進のため、以下の施策を実施しています。
加盟店の皆さまにも健康診断を受けていただける環境を整えています。年間で1店舗につき3件を上限に費用補助の申請が可能です。また、システム導入により補助金支給手続きの利便性向上に取り組んでいます。
加盟店にファミリーマート経営者として安心して店舗運営にあたっていただくこと、またストアスタッフの福利厚生を目的に、加盟店専用の割安な団体生命保険・医療補償・傷害補償などをラインナップしています。
加盟店の皆さまにむけて健康情報の発信を始めています。健康的な生活のためのヒントや健康診断や各種検査の受診の大切さ等を動画にて配信しています。
ファミリーマートに関わるすべての人の健康のため、様々な事業・商品を展開しています。
当社の健康経営への取り組みが評価されています。
経済産業省健康経営優良法人認定制度は、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する法人を顕彰する制度です。
スポーツ庁では、「スポーツエールカンパニー」として認定して東京都の「東京都スポーツ推進企業」にそれぞれ3年連続で認定されています。
厚生労働省が推進する「がん対策推進企業アクション」において「がん対策推進優良企業」として表彰されています。