企業が競争力を維持・強化し持続的な成長を実現するためには、社員の能力を高め、最大限に引き出すための計画的な育成プログラムの構築や、社員のキャリア開発支援に戦略的に取り組むことがこれまで以上に重要となっています。
また、社会や消費者ニーズの多様化をはじめ、業態の垣根を超えた競争環境の激化が進むコンビニエンスストア業界では、店舗や物流における人手不足は深刻化しており、優秀な人財の確保や離職予防の取り組みも企業の競争力を左右する重要な課題となっています。
ファミリーマートでは、人財の採用→育成→配置・異動→評価・処遇という人財マネジメントサイクルに沿って、多様な能力・専門性をもった人財が活躍し成長し続けることのできる制度や仕組みづくりを、持続的な成長を支える人財戦略と位置付けて進めています。
なかでも「人財の育成」については、自発的に学べる教育プログラムの充実を図り、意欲ある人財を伸ばす人づくりに取り組むことで、イノベーションや新たな価値創造を牽引することのできる人財の育成を実現します。
ファミリーマートでは、大学生および大学院生を中心に新卒採用を毎年実施しています。その活動は、単なる人材確保に留まらず、学生のキャリア教育支援に重きを置いているのが特徴です。
具体的には、スーパーバイザーの業務疑似体験プログラムに加え、自己分析や企業研究のワークショップを導入しています。これらを通じて、学生が自身のキャリア観を深め、主体的に進路を選択できるよう支援を行っています。参加した学生からは、「業界への理解が深まった」「納得感のある就職活動につながった」といった高い評価をいただいています。
2026年度は54名(男性30名、女性24名)の新卒者を採用しました。
また入社後は、2年間の店舗勤務を通じて、社会人基礎力やファミリーマートビジネスの根幹である店舗運営・経営のノウハウを段階的に習得できる育成カリキュラムを整備。新入社員が早期に活躍できる人財に成長できるように継続的な支援を行っています。
特に入社1年目は基礎教育期間として専任のトレーナーが伴走して成長を支援します。
ファミリーマートでは、人財開発を強化するため、2019年度に組織改編をして人財開発部を創設し、教育体制を整備して独自の教育体系を構築し、社員の自律的なキャリア形成を支援しています。
具体的には、階層年代別の教育プログラムや、選抜された社員に施す次世代リーダー育成プログラムなどの全社研修に加え、部署ごとに必要な知識・スキル、専門性を身につけるための部署別・職種別研修を整備し、OJTとOff-JTを効果的に組み合わせることで計画的な人財の育成を進めています。
変化の激しい小売業界において、主体性と高度な思考力を持つ「自律型人財」を育成し、企業の持続的な成長を目指しています。
「自律型人財」の育成に向けた基盤として、ファミリーマートでは社員一人ひとりが「自らの意志(Will)」を起点に、主体的にキャリアを描き挑戦できる環境づくりに注力しています。
2024年度に設置した「キャリアカウンセリング室」を前身とし、2026年度からは「キャリア開発グループ」へと組織体制を刷新。従来の相談・課題解決の機能に留まらず、社員の強みを引き出し可能性を広げ、社員一人ひとりのキャリア開発に寄り添う体制へと進化。組織と個人の成長を強力に後押ししています。
具体的な取り組みとしては、職責ごとの転機や状態に応じたキャリア支援に加え、管理職・担当職を問わずいつでも自発的に申し込める「個別キャリア相談」の機会を継続的に提供しています。キャリアコンサルタントの国家資格を持つ社内の担当者が、一人ひとりに寄り添いサポートすることで、一時的な研修効果に留まることなく、日々の業務における具体的なキャリア開発と挑戦のサイクルを支えています。
2023年度より開始したIT・デジタル人財の育成プログラムを、2024年度に強化再整備を実施しています。経済産業省の「デジタルスキル標準」に準拠し、全社員を対象とした基礎のDXリテラシー教育に始まり、ビジネスアーキテクト(社内業務の高度化)・データ活用人財・AI推進人財の育成体系を構築、レベルに併せた選抜研修を実施しております。
ファミリーマートは、将来を担う経営人財の育成を目的として、各階層ごとに選抜型リーダーシップ開発プログラムを実施しています。本プログラムは、講師や経営者からの直接指導、各種ワークショップを通じて、参加者の視座を高め、自己探求を深めることで「揺るぎない自らの軸」の確立を目指しています。
2022年からは一部プログラムに海外視察も導入し、参加者は国内にとらわれず、広い視野をもって、未来志向で発想する力や物事の見方を養います。また、経営者とのダイアローグを通して、将来に向けたビジョンを共有するセッションも設けています。
さらに、部長職向け経営幹部候補に対しては、外部コーチによるエグゼクティブコーチングを実施し、経営判断の質向上と意識改革を促しています。
ファミリーマートの未来を牽引するリーダーの育成を継続的な取り組みとして位置づけ、常に時代の変化に対応できるリーダーを育成することで、ファミリーマートは持続的な成長を目指しています。
ファミリーマートでは、スーパーバイザー業務を習得する期間としてスーパーバイザートレーニー期間を設け、スーパーバイザーとして活躍できる教育体制を整備しています。スーパーバイザーには全社研修に加えて、専門性を高める審査・研修を通じて、人財育成を行っています。
注)他職種についても専門人財育成に向けた教育体系を整備
社会情勢の変化やコンビニエンスストア業界の競争激化に対応し、ファミリーマートでは社員一人ひとりが自律的に成長し、最大限の能力を発揮できるよう、多様なキャリアを歩むことが出来る等級制度を導入しています。「意欲ある社員が迷いなく挑戦でき、その強みや専門性が正当に評価される組織」を目指し、個々の志向に応じた多様な成長をサポートする仕組みを構築しています。
担当職層(J/M/S職)以降のキャリアパスとして、マネジメントを通じて組織成果を最大化する「管理職コース」に加え、特定の分野で高度な専門性を発揮して事業変革を牽引する「専門職コース(P職)」を確立しています。優秀な技術・専門人財がモチベーションを維持し、長期的に活躍できるよう、専門職にも管理職と同等の報酬・処遇テーブルを適用しています。また、役割の変更やキャリアの再設計を段階的にサポートする「TR職(トランジション)」も設置し、柔軟なキャリアチェンジを支援します。
実力のある若手人財が停滞することなく早期にステップアップできるよう、昇格に必要な同一等級の標準期間を原則2年へと短縮し、スピード感のあるキャリア形成を可能にしています。同時に、客観的な「昇格審査(試験等)」を導入することで、ビジネススキルや必要な知識を公正に測定し、納得性の高い昇格運用を行っています。
ファミリーマートでは、スーパーバイザーとして経験を積み重ねて管理職へと進むケースや、それぞれの部署においてスペシャリスト・管理職へ進むケースなど、定期的なローテーションと複線型のキャリアコース選択による多様なキャリアパス・職務経験の付与が可能です。
なお、異動に関しては、本人の希望や適性、会社の状況などを総合的に判断し、会社の決定による適正配置を実施しています。
また、通常の社内公募制度に加え、優秀な社員の異動希望を優先的に叶えていくファミリーマート独自のキャリアポイント制度や自己申告制度を設け、社員の自律的なキャリア形成を積極的に支援しています。
本制度は、自分自身の中長期的なキャリアビジョンを上司との面談の中で、自発的に意思表示する制度です。
キャリアビジョン実現に向けて必要な現状課題や必要な知識・行動を把握し自己成長につなげるだけでなく、現状の悩みなどについて上司との共通認識を持つ大切な機会にもなっています。
本制度は、現場と本社における戦略的な人財交流を通じて、双方の視点を持った視野の広い人財を育成するための制度です。
主に全国のスーパーバイザー(SV)職の社員から毎年20名程度を選抜し、2年間限定で本社の各部門へ配属します。
期間終了後は再び元の現場(地域)へと戻り、これを継続的に積み重ねていくことで、全国の各地域に本社のスタッフ業務・職種を経験した人財のプールを形成していきます。
本社と現場の垣根を低くし、双方の業務ノウハウや課題感を深く理解した人財が各職場で活躍することで、組織全体の変革推進と協調体制の強化を図っています。
本制度は、定期異動において、優績な社員の希望をできるかぎり叶えるために制定された制度です。
人事評価をポイント化し、一定以上のポイントを取得している社員は、自己申告の際に異動希望を提出することができます。異動希望先の部署責任者の選考などを経て採否が決まり、異動希望が採用されると人事異動に反映されます。
ファミリーマートでは、持続的な成長を実現するために必要な「改革を志し、変化に果敢に挑戦し、スピードを持って具体的に行動する人財」を求めています。社員一人ひとりの挑戦を促し、その成果に正当かつメリハリを持って報いるため、納得性の高い評価・処遇制度を運用しています。
社員各自のミッションに基づく具体的な成果を「目標管理制度(MBO)」によって測定するだけでなく、業務上の課題遂行や「挑戦」「変化対応」といったプロセスにおける行動特性も含め、多角的な視点から総合的に評価する制度を運用しています。 成果のみに偏重するのではなく、そこに至るまでの具体的な行動やプロセスを公正に評価し処遇へ反映させることで、納得性の高い仕組みを確立しています。また、管理職の評価においては、部下の指導・育成や、やる気を引き出して成長を支援することを特に重視しています。
本セッションは、「組織成果の最大化」と「人財育成への活用」を目的として目標管理を行っていくために、上司が部下と定期的かつ未来志向で話し合う場を持つ仕組みです。評価期間(1年間)を通じて目標達成の確度を高め、成果に結び付けると同時に、社員に気づきを与え、自律的な成長を促すための重要な機会として位置づけています。
日々の挑戦と成果がダイレクトに報われるよう、2026年度より賞与支給係数の算定式におけるメリハリ(傾斜)を従来の2倍にし、高評価を得た社員の組織への貢献を強く還元する仕組みにしています。
さらに、通常の賞与とは別に、会社や組織に際立った貢献をした精鋭のトップパフォーマーを対象として、その成果にスポットライトを当てる「高業績者特別賞与」を支給する制度を設け、挑戦意欲を高める環境を整えています。
ファミリーマートでは、すべての社員が安心して最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、社員共済会を通じて病気や育児、介護、被災などの際に必要となる精神的・経済的なサポート体制を整えています。さらに、プライベートの充実や職場のコミュニケーション活性化を後押しする、家族や同僚と利用可能な福利厚生メニューも幅広く提供しています。
また、出産・育児・介護に関する制度や支援制度をわかりやすくまとめたWebサイト「ファミマ・ワークライフブック」を公開し、社員が必要な情報にスムーズにアクセスし、安心して制度を利用できる環境づくりを推進しています。
年間休日122日
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