災害対策・被災地支援

基本的な考え方

ファミリーマートは、災害対策基本法第二条第五号に基づき、内閣総理大臣から「指定公共機関」に指定されています。「指定公共機関」は、防災業務計画の策定をはじめ、災害予防・応急対策・復旧などにおいて重要な役割を果たすため、以下のような様々な対応を行っています。

 

  • ファミリーマート局の設置
    2022年9月に本社屋上に衛生通信装置を設置しファミリーマート局を開設。衛生通信回線により、総理大臣官邸、中央官庁、指定公共機関等の全国の防災機関を結ぶ中央防災無線網に参加しています。
  • 災害発生時の地域支援
    ファミリーマートが日本全国に持つ物流網を活かして組織的な輸送力や緊急支援物資の提供を行い、また店舗においては地域住民の避難拠点としての役割を果たすことが可能です。そのため、すべての都道府県と災害時の物資支援協定を締結しており、災害時の支援要請については24時間365日お受けし、社内の関係各部署担当者からなる「災害物資支援チーム」が敏速に対応します。
    もし、局所的にサプライチェーンが寸断される事態が発生した場合でも、全国の物流網を活かして社会・生活インフラとしての使命を果たすべく、原材料の調達や店舗への配送を近隣の拠点がサポートします。
  • 中食製造における対応
    保存期間の長い商品や手間をかけずに提供できる商品の製造が、特定の工場に集中しないよう、平時においても製造商品の平準化を進めています。
  • 災害からの復旧支援
    復旧段階においても、社員が応援部隊として直接被災地に赴き、地元の方々が普段の日常生活を一日でも早く取り戻すための復旧活動に取り組んでいます。
  • 災害に強い店舗づくり
    全国の営業拠点に小型発電機などを配置することで、災害の際に店舗への電源供給を確保し、営業活動ができる体制を構築することで災害に強い店舗づくりを進めています。
  • 事業継続計画(BCP)の構築
    ファミリーマートでは、大規模災害などの緊急事態が発生した場合でも、お客さまや地域社会をはじめとしたステークホルダーの皆さまへのネガティブな影響を最小限にとどめるために、事業継続計画(BCP)を定めています。本社機能の維持、中食製造委託先や物流網の確保、被災地域全体の店舗オペレーションのあり方までを視野に入れたBCPを構築しています。

店頭募金を通じた被災地支援

国内外で大規模な災害が発生した場合は、店頭募金を「災害支援金募金」に切り替え、被災地支援に役立てています。

お客さまからの心のこもったご協力により、多くの支援金を被災地にお届けすることができました。

2021年からの災害支援金募金実績

名称 金額
2021年 令和3年7月1日からの大雨による災害支援金募金 1,040,418円
  令和3年8月豪雨災害支援金募金 19,856,520円
2022年 令和4年8月豪雨災害店頭支援金募金 18,154,931円
  令和4年台風15号災害店頭支援金募金(静岡県) 786,991円
2023年 トルコ・シリア地震災害に伴う店頭支援金募金 95,163,156円
2024年 令和6年能登半島地震災害に伴う支援金募金 280,503,389円
  令和6年台湾東部沖地震災害に伴う支援金募金 38,811,615円

令和6年能登半島地震災害に伴い、全国のファミリーマートにおいて店頭支援金募金を実施したほか、当社のサプライチェーン全体で連携を図り、おむすび・パンなどの食料支援物資、当社のPB衣料品である「コンビニエンスウェア」の商品支援物資を提供しました。また、店舗復興のために社員の現地派遣を行い、店舗の早期復旧に努めました。2024年3月には、北陸3県(福井県・石川県・富山県)の美味しいメニューを集めたフェア「北陸旨いモン巡り」を北陸・甲信・東海地区のファミリーマート約3,700店にて実施し、商品売上の一部を令和6年能登半島地震災害支援金として日本赤十字社へ寄付しました。
令和6年台湾東部沖地震災害に対しては、全国のファミリーマートにおいて、店頭支援金募金を受付し、お寄せいただいた募金を台湾政府衛生福利部が所管する財団法人賑災基金会へお届けしました。

日本初の民間主導による緊急災害対応アライアンス「SEMA」に参加

緊急災害対応アライアンス「SEMA※」は、自然災害の多発地域である日本において、大規模災害時に一刻も早く、ひとりでも多くの被災者を救うことを目指して、2017年8月に設立されました。ファミリーマートはその趣旨に賛同し、設立当初よりSEMAに参画しています。

SEMAでは、大規模自然災害からの早期復興には、各社・団体が一体となって対応できる仕組みが必要であると考え、平時より加盟企業・団体が持つ物資・サービスなどをリスト化し、災害発生時に各社が行う支援をパッケージ化することで、被災地に迅速にお届けできるように準備しています。また、公共機関との情報交換と支援の連携も図り、支援の漏れや無駄を減らし、被災した自治体の負担軽減も目指しています。

 

※SEMA(SocialEmergencyManagementAlliance):民間企業から構成される企業アライアンスと、市民団体から構成されるCSOアライアンスによって構成されています。2024年7月現在、企業103社、市民団体6団体が加盟しています。

SEMA の概略図

緊急災害対応アライアンス「S E M A」(シーマ)は、民間企業と市民団体(CSO)が連携し、日本国内において災害支援を行うための仕組みです。シーマは、平時から加盟各社が持つ物資・サービスなどをリストとして集約。大規模な自然災害の発生時には、このリストをもとに必要な物資・サービスを迅速に提供します  1.被災地にはいり、現地ニーズを把握します。現地に入った加盟CSOが、被災者にヒアリングを行い、現地ニーズを把握します  2.現地ニーズに基づき、支援物資を必要な量だけ提供します。現地ニーズに基づき、加盟する民間企業の間で調整を行い。必要とされる量だけ支援物資を提供します  3.必要な物資を、必要な人に届けます。提供された支援物資は、加盟企業の協力により被災地へ輸送し、市民団体によって被災者に届けます  ファミリーマートは、設立時より参画し、提供予定物資として、いんりょうすい、おむすび、パン、加工食品・菓子などの食品、およびトイレットペーパーなどの日用品を提供致しています。

その他の被災地支援

東日本大震災や熊本地震などで被害を受けた方を継続して支援するため様々な取り組みを実施しています。

こどもたちにワカメ販売の出前授業を実施

社員が講師となり小学校や中学校、高校に出向いて講義する出前授業。2012年に被災地でこども支援を行っているセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンと協働で、震災大津波で膨大な被害を受けた岩手県大船渡市にある末崎中学校の生徒に、「総合的な学習の時間」で取り組んでいる「ワカメの養殖と販売」の授業で販売支援の出前授業を行ったことをきっかけに取り組みを始めました。震災により一度は養殖施設、そして大切に育てたワカメをすべて流されてしまいましたが、それを乗り越え取り組みを再開した生徒たちに少しでも力になれればと思い、挨拶や接客、販促物の作成など「販売の心構え」を伝授しました。

2012年以降、継続的な取り組みとして毎年社員講師が学校に出向き授業を行っています。

  • 販促物の作成などを伝授している様子

    生徒たちに販促物の作成などを伝授
  • わかめを販売している様子

    自分たちで養殖したわかめを販売

自然災害や事故に対するリスク意識の醸成

ファミリーマートでは、自然災害や事故に対するリスク意識を醸成する手段の一つとして、本部社員を対象に年4回の安否確認訓練を実施してきました。全国約16,300の店舗においても、2018年から安全訓練の一環として取り入れ、加盟店とともにグループ全体でリスクに対する意識向上を目指しています。また、店長・ストアスタッフには、「ファミリーマート緊急時行動要項」を配布し、常備するように指導しています。

日本語版と外国人スタッフ向けの英語版を提供しており、大きな地震を想定した災害の発生時にすべきことや発生に備えてすべきことなどがまとめてあります。いざという時の避難場所や緊急連絡先の確認など、個店ごとに活用できるようになっています。

ページトップへ